「打楽器が2〜3人しかいないけど、どうすればいい?」
部員が少ない学校の顧問の先生から、こういう相談をよく受けます。
楽譜には8パートあるのに、演奏できる人数が2〜3人しかいない。
どの楽器を諦めて、どの楽器を残すのか。判断の基準が分からず困っている先生は多いです。
結論から言います。少人数でも、工夫次第で想像以上の演奏ができます!
実際に2人で8人分を演奏した話
以前、8人程度の打楽器奏者が必要な楽曲を、2人で演奏したことがあります。
私の担当
- ティンパニ4台(メイン)
- テナードラム
- バスドラム
- 合わせシンバル
- サスペンドシンバル
- トライアングル
もう1人
- スネアドラム(メイン)
- チャイム
- グロッケン
- タンバリン
- サスペンドシンバル
とにかく「1拍以上の休みを見つけて叩ける楽器を増やす」という発想で、どうすれば効率よく演奏できるかを試行錯誤し続けました。
特に苦労したのが合わせシンバルです。両手で合わせる演奏では片手が塞がってしまうため、片方をスタンドに固定して片手で演奏する方法を練習しました。
さらに、少ない拍で移動しなければならないため、楽器の配置も沢山試しました。
結果として、2人で演奏しているとは思えない演奏ができました。少人数だからといって、諦める必要はありません。
編成を決める手順
では実際に、どう編成を決めればいいのか。手順は2つです。
手順1:曲全体で「重要な楽器」を確認する
まず楽譜全体を見渡して、演奏必須の楽器を決めます。判断基準は2つです。
リズムの土台になっている楽器を優先する
スネアドラムやバスドラム、ティンパニは、バンド全体のリズムを支える楽器です。
これらが欠けると、管楽器がテンポを保つことが難しくなります。
人数が少ないほど、リズムの土台となる楽器を最優先に残してください。
存在感がある楽器を優先する
曲の中で「ないと違和感を感じる」楽器があります。
たとえば以下の場面が想定されます。
- シンバルのクレッシェンドが雰囲気を作っている場面
- ティンパニだけが別の動きをしている場面
- 全体の音量が小さい場面のトライアングルやウィンドチャイム
こういった楽器は、たとえ他のパートを諦めても残すべきです。
手順2:休みの部分で兼任できないか検討する
演奏必須の楽器を決めたら、次は「休みの部分で他の楽器を加えられないか」を検討します。
ここで重要なのが持ち替えの時間を必ず考慮することです。
楽器間の移動時間・準備時間を楽譜上で確認し、現実的に間に合うかどうかを判断してください。
間に合うためのセッティングを考えたり、持ち替えの練習に取り組むことも大切です!
少人数編成を成功させる3つの工夫
これまでの内容を実践するために、3つのポイントを紹介します!
①配置を工夫して移動時間を減らす
楽器の配置は演奏のしやすさに直結します。
パーカッションテーブルを活用して、よく使う小物打楽器をまとめて置く。
演奏者の動線を最短にする配置を考える。
これだけで兼任できる楽器の数が増えます。
②小物打楽器は複数用意する
タンバリンやサスペンドシンバルなど、複数箇所で登場する小物打楽器は、同じ楽器を複数用意して別の場所に置くと移動時間を省けます。
1台を持ち運ぶより、2台を定位置に置いておく方が現実的です。
楽器によって音色が異なる問題は生じてしまいますが、優先順位を決めて、取捨選択しましょう!
③楽器の代用を考える
どうしても用意できない楽器がある場合は、代用を検討します。
そこで活躍するのがドラムセットです。
ドラムセットで代用する場合も、曲の雰囲気や楽器の音色などを意識しましょう!
主なドラムセットの選択肢
- バスドラムの代用 →ドラムセットのペダルまたはフロアタム
- 合わせシンバルの代用 → クラッシュシンバルまたはハイハット
代用楽器は音色が異なりますが、「ない」よりはるかに良い演奏になります。
ない方が良い演奏にならないように、楽器を代用する場合は、実際の演奏効果を考慮しながら判断してください。
顧問の先生一人では判断が難しい
楽譜を見て「どの楽器が重要か」を判断するには、打楽器の専門知識が必要です。
曲によって優先すべき楽器は変わりますし、兼任の可否は演奏者の技術レベルを把握し、楽譜を細かく読まないと判断できません。
「この編成で大丈夫か確認したい」「どう配置すれば効率よく演奏できるか相談したい」という場合は、オンラインでご相談ください。
楽譜や状況をお聞きして、具体的な編成案をお伝えします。





