打楽器パートの譜読みは、いつやらせていますか?
多くの部活で、こうなっています。
- 楽器の前に立ってから、はじめて楽譜を開く
- 鍵盤打楽器の生徒が、音を探すのと手順を決めるのを同時にやって止まってしまう
- 生徒だけで楽譜が読めないが、部活でやることが多すぎて、譜読みを教える時間がそもそも取れない
3つ目は、私が吹奏楽部の顧問をしていたときに一番感じていたところです。管楽器も見て、合奏も回して、その上で打楽器の譜読みまで手が回るかというと、なかなか難しいですよね。
答えを先に書きます。譜読みは、楽器の前に立つ前にやらせてください。
楽器の前でやると、譜読みと奏法の練習が混ざります。混ざると、どちらも中途半端に終わる。これがいちばんもったいない時間の使い方です。
しかも、先生が時間を取って教える必要はありません。
何をやらせるかを決めて、一言指示するだけで進みます。
その中身を、この記事で3つに絞ってお伝えします。
譜読みは、楽譜さえあれば進む
楽器の前に立つ前にできる、と言い切れる理由があります。
打楽器の練習のうち、本番の楽器がないとできないものは一部だけだからです。
打楽器の演奏に必要なものを分けると、スティックの基礎技術、各打楽器の基本奏法、楽譜の読み方になります。
このうち本番の楽器に触れないとできないのは、真ん中の基本奏法だけ。スティックの基礎練習は練習パッドでできますし、譜読みは楽譜さえあればできます。
だとすれば、割り振り方は決まります。
楽器に触れる時間は、楽器でしかできないことに使う。
楽器が空いていない時間や、部活の前後の時間は、スティックの基礎練習と譜読みに回す。
練習時間の総量は変わりません。中身の置き場所を変えるだけです。
楽器に触らずにできる譜読みのポイント3選
楽器の前に立つ前にやらせることは、この3つで十分です。
① 手順を決めておく
どちらの手から叩くかを、楽譜を見ながら先に決めてしまいます。
たとえばマリンバで、ドからソまで「ドレミファソ」と16分音符で上がっていくフレーズ。
右左右左と交互に叩くのか、途中で同じ手を続けるのか。
楽器の前で考え始めると、手順を試す時間と音の場所を探す時間が混ざって、どちらも進みません。
先に楽譜の上で手順を決めておき、楽器では「その手順で本当にできるか」だけを確かめる。こうすると、楽器でしかできない練習の質が上がります。
② 難しいフレーズのリズムだけを確定する
曲全体ではなく、難しいところだけで十分です。
16分音符が続くところ、付点のリズム、3連符。
そこだけ抜き出して、口で言えるようにしておきます。
口で言えないリズムは、楽器でも叩けません。
逆に、口で言える状態で楽器に向かえば、あとは手順と楽器の場所を確認するだけになります。
③ 繰り返しの数を数えておく
何小節休むのか、何回繰り返すのか。数えるだけなので、楽器はいりません。
32小節休んでシンバルが1発、といった譜面は打楽器では珍しくありません。
同じフレーズを20回以上繰り返して演奏することも頻繁です。
ここを楽器の前で数え始めるのは、さすがにもったいない。
この3つは、鍵盤打楽器とティンパニの担当者に特によく効きます。 分かっている人には当たり前かもしれませんが、演奏している本人が気づいていないことは意外と多いです。
いきなり全員に、というのは難しいので、まずはパートリーダーや上級生から提案してみましょう。
読めているかどうかは、先生が確認しなくていい
読めているかどうかの確認は、無料のWebアプリに任せられます。
指導していていちばん困るのは、読めているかどうかを確かめる術がないことです。
演奏を聴けば「なんとなく分かっていそうだな」までは分かります。
でも別の曲になった途端に「あれ、読めたはずなんだけどな」ということが起こる。結局、何が分かっていないのかが分からないまま、後回しになってしまいます。
使えるのは、この2つです。
どちらも登録なし・無料で、スマホでもPCでも動きます。
生徒にやらせて、終わったあとの結果の画面を先生に見せてもらってください。
それだけで、読めているかどうかが分かります。
先生が楽譜を用意する必要も、採点する必要もありません。常時活動の時間や、楽器が空くのを待っている時間に回せます。
まとめ|明日、かける一言はこれだけ
- -譜読みは、楽器の前に立つ前にやらせる
- -楽器に触らずにできるのは、①手順を決める ②難しいところのリズムを確定する ③繰り返しの数を数える
- 読めているかどうかの確認は、無料アプリに任せてみる
先生が譜読みの時間を新しく作る必要はありません。
明日から始めるなら、かける一言はこれだけです。
「楽器の前に立つ前に、手順だけ決めてね」
これがパートの習慣になれば、譜読みは勝手に進むようになります。
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